多言語版の制作の基本~その7 日本語はニュアンス中心~
前回のコラムで、機械翻訳では細部のニュアンスが省略されてしまう箇所がありました。
A:「昨日は海に行ったよ」
B:「昨日はレストランにも行ったよ」
A: "I went to the sea yesterday."
B: "I went to a restaurant yesterday"
「昨日はレストランにも行ったよ」と「昨日はレストランに行ったよ」は、日本人的にはニュアンスの違いがあります。「も」という1文字の違いだけで、ニュアンスが変わりますし意味が違ってきます。
翻訳や通訳での自然な会話の流れとは、翻訳原文にないニュアンスをくみ取った上で、話し相手は読み手の欲することを補足して、会話や文章を続けるという作業となります。
一方で、こうした「補足」はともすれば、蛇足となり不要な翻訳と言われることも少なくありません。また、場合によっては、意図することと違うので誤訳だと言われる場合もあります。
ここで言う「翻訳原文にないニュアンス」とは…
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